世界が認めた天才経営学者と一番有名な予備校講師の「間違わない向上心」の考え方
- 2022.04.19
- 社会
イェール大学助教の成田氏が、日本の予備校講師の林修氏との対談をテレビ番組で行いました。
「一時的に”格差を作り出す”事が大事」など、一見するとぶっ飛んだ議論に日本の未来が見えてきます。
受験生やその親御さんも必見の「凝り固まった価値観をキャンセル」する方法まで伝授されています。
今回の記事では、
30代でイェール大学助教!“世界が認めた天才” 成田悠輔氏が林修と考える“間違った向上心”から自由になる方法
https://news.yahoo.co.jp/articles/38800e3dcbbe5b8f420bd3b0f2000788a9bbb268
こちらの記事を参考にしています。
➊成田氏と林氏とは?
最近、話題の人となっているイェール大学の成田悠輔助教授は、どのような人なのでしょうか。
成田氏は東京大学卒業後、マサチューセッツ工科大学(MIT)でPh.D.※を取得しているそうです。
※ Ph.D.:Doctor of Philosophyの略、日本でいう博士号です。
参考HP:https://www.yusuke-narita.com/jap
特に、東京大学の「大内兵衛賞」は、経済学部で2年に1度しか受賞できない最高峰の賞と言えるそうですが、ご本人は賞にはあまり興味がないようです。
現在は、米国私立大学トップ8に入るイェール大学の教授と半熟仮想株式会社の代表もされています。
その他にも、多方面で活躍されており、ここで紹介するには多すぎるため割愛させて頂きます。
あるYouTubeの番組では、ご自身がアルコール依存症になっていると暴露もされており、一風変わった人間性が人気を呼んでいるようです。
続きまして、今回の対談でインタビュアーとして参加された林氏ですが、予備校のテレビCMで「いつやるか? 今でしょ!」」のフレーズで話題の人となりました。
話題になる前から、東進ハイスクールのトップ予備校講師だった林氏は、現在多くのテレビ番組を持っているタレントとしての一面も持っています。
しかし、予備校講師の仕事は原点であるために、今もなお教壇に立ち続けている方です。
参考:https://www.watanabepro.co.jp/mypage/60000004/
参考図書:
私から見ると、似ても似つかない二人が織りなす対談は、一見の価値があると思います。
➋「いい学校に行くこと」が自己目的化された社会
学歴で言えば日本でもトップクラスの二人が考える、大学受験の目的のようなことをお話しされていました。
東京大学を卒業、その上大内兵衛賞を受賞されている成田氏が「僕、あんまり賞はどうでもいいかなっていうタイプの人間なんです。」とも発言されています。
成田氏にとって、東大に入って大内兵衛賞を取るために卒業論文を書いたわけではないということが伝わってきます。
自分の興味のあるテーマを真剣に研究した結果、たまたま賞が取れたといった感じのようです。
この部分に、ヒントが隠されていると私は思いました。
林氏も同じような事を書物などで発言しますが、本物のエリート層が東大などの希望する大学に受かって喜ぶようなことは、ほとんどないようです。
大学受験は人生の通過点であり、その先に何を勉強するかの方が大切という考えがあるようです。
繰り返しですが、成田氏は東大受験合格や大内兵衛賞は通過点であり、経済学者としての研究が最終目標だったのでしょう。
やりたいことが決まっていない受験生やその親御さん達は「良い大学に入ってから考えれば良い」と思いがちです。
しかし、幼少期からその子供自身に向き合い「何がしたいのか?」を問い続けることが、本当の大学受験の準備ではないでしょうか?
残念ながら日本には、「国立寿司大学」や「国立天ぷら大学」はありません。
料理の世界を極めたければ、大学進学ではない方向に進む必要があります。
東大などの大学は、学力という基準で優秀な人たちが入れる場所です。
美味しいお寿司や天ぷらが作れる基準では、入ることができないのです。
例えば成田氏のように、経済学者として有名になることと超一流の料理人になることどちらが幸せなのかは、その本人が決めることになるでしょう。
成田氏が、現状のままで料理人を目指すことになればあまり良い結果は生まれないのかもしれないです。
大学受験に対する考え方を、別角度から見る良い機会になればと思います。
❸「一時的に“格差を作り出す”ことが大事」
お二人の対談で次の話題になったのが「一時的に格差社会を作り出すことが大切である」という趣旨の内容でした。
普通に考えれば格差はない方が良いと思いがちですが、お二人の視点から見れば違うように見えるようです。
私もこの意見には賛成です。
分かりやすく言うと格差をなくし全員が豊かになっていくのであれば、それは素晴らしい世界だと思います。
お二人もそのようなニュアンスについては認めている節がありました。
イギリスの元女性首相のマーガレット・サッチャー氏は、「お金持ちを貧乏にしても、貧乏な人はお金持ちにはならない。」と説いています。
格差をなくすためには、貧乏人がお金持ちになる必要があると私も思います。
世界と日本が違う部分で、高額納税者に対する嫌悪感は日本国民特有と言われています。
米国など他の国では高額納税者は、ヒーロー扱いされています。
納税された税金を、広く社会福祉などで国民に分配することで豊かに生活できる国民を増やすことができるからです。
お二人の意見で共通していたのは、「アメリカやイギリスといった国と比べると日本の格差はすごく緩やかで大きく広がってはいない」とのことでした。
逆に日本は、格差が広がらないからこそ「一億総貧困社会」に陥っているとも言っています。
資本主義と民主主義の国である日本が、結果として共産主義のような状況に陥っていると言えるでしょう。
強力なリーダーとして、大きな富を得て高額納税してくれる人達を増やさなければ、一億総幸福社会は生まれないのかもしれないです。
良い大学に行くことが目的ではなく、その先に社会を良くするという理念があることが求められているのかもしれないです。
❹凝り固まった価値観をキャンセルする方法とは?
ここまで、お二人の話を聞いていると大学受験など人生の通過点に過ぎないという考えから、「どの大学を選べば良いか?」などの議論にはなっていないのです。
語弊を恐れずに伝えるのであれば、大学なんてどこへ行っても一緒で、そこで何を学ぶかが大切であると説いていると思います。
林氏は、予備校で生徒にアドバイスする際に、「ギリギリ東大に落ちて早稲田大学に合格した子には『浪人は勧めない。』」とのことです。
さらに「どちらの大学に進むかによって、多分人生に差は出ない」と伝えるそうです。
高校までで得た情報の中で『行きたい』と思っていた大学も、入ってみたら思っていたのと違っていた、なんていうことはいくらでも起きると知っているから出来るアドバイスの様です。
私も3人の子供の親として、固定概念になっている価値観があります。
ただ私は、高校受験に失敗し、就職も希望する会社ではないトヨタ自動車に入社したため、他の方の価値観とはかなり異質な価値観を持ち合わせていたようです。
この二人の会話の中で、「自分がいる業界と全然違う世界に関わってみるなど、自分が完全にアウェイになる環境に飛び込んでいくと、その人の人生にプラスになる」と言われています。
私は自分の努力不足ではありますが、高校受験不合格という事実で、強制的に自分がアウェイになる環境(滑り止めの高校)に、入学することになりました。
その時の経験は、今大変役に立っていると思っています。
お二人の話に戻せば、「凝り固まった価値観をキャンセルすることが大切」となりますが、大学受験を控えた若者たちにはまだ固定概念は備わっていないと思います。
やはり、ご両親などの身近な大人たちの固定概念が、その受験生たちの判断を鈍らせていると私は感じます。
お子様などの受験生にアドバイスするのではなく、自ら考えて自らやりたいことを見つけれるように導くことが、大切ではないかと私は感じました。
繰り返しですが詳しい対談内容については、今回参考にしましたこちらの Yahoo ニュースの記事をご覧ください。
https://news.yahoo.co.jp/articles/38800e3dcbbe5b8f420bd3b0f2000788a9bbb268
私も残りの人生をどのように楽しむか、考えたいと思います。
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